2008年1月8日火曜日

No.00044 どうせ公務員同士かばい合ったんだろう

 

 予想通り、飲酒運転ひき逃げの犯人、元福岡市職員今林大に対して、危険運転致死傷罪は適用されなかった。(参照:No.00040 酒を飲んだら危険運転だろ

 裁判長の川口宰護は「アルコールの影響によ り、正常な運転が困難な状態にあったと認めることはできない」と判断した。

 川口宰護のこの判断が正しいとすれば、酒を飲んでいても正常な運転ができていれば車の運転は問題ない、ということになる。つまり飲酒運転、酒気帯び運転という刑法罪が存在する意味がなくなる。

  科学的検証によって、アルコールは運動神経を低下させ判断力を鈍らせるということが明確になっているから、酒を飲んで車を運転してはいけないのだ。酒を 飲んだら、本人がいくら「自分は正常に運転できる」と言っても、運転をさせてはいけない。それが日本国民の総意である。その総意を全く無視したのが、福岡 地方裁判所の判事である川口宰護である。

 さらに問題なのは、この判決で「飲酒運転をしても『正常な運転が困難でない』のであれば、重罪にはならない」と、世のバカに誤ったメッセージを与えることである。

  川口宰護は、同じ公務員である今林大に温情の判決を与えたのではないか。公務員同士かばい合う体質があるのは、過去のさまざまな例を見ても明ら かである。もしこれがヤクザ者であったら、危険運転致死傷罪を適用していたことは間違いない。もし民間企業のサラリーマンであったとしても、危険運転致死 傷罪を適用しただろう。

 いったいどんな運転をすれば危険運転致死傷罪が適用されるというのだ。高裁では正常な判決が下されることを切に望む。




>  2006年8月、幼児3人が犠牲になった福岡市の飲酒運転追突事故で、危険運転致死傷罪と道交法違反(ひき逃げ)に問われた元市職員今林大(ふとし)被告(23)の判決が8日、福岡地裁であった。

  川口宰護(しょうご)裁判長は「酒酔いの程度が相当大きかったと認定することはできない」と述べ、危険運転致死傷罪(最高刑懲役20年)の成立を認めず、 予備的訴因として追加された業務上過失致死傷罪(同5年)を適用、道交法違反(酒気帯び運転、ひき逃げ)と合わせて法定刑上限の懲役7年6月(求刑・懲役 25年)を言い渡した。

 量刑理由について、川口裁判長は「結果の重大性、事件の悪質性にかんがみると、刑の上限をもって臨むのが相当」と述べた。

 今林被告は危険運転致死傷罪で起訴され、公判で、同罪の適用要件である「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態」だったかどうかが争点となった。

  川口裁判長は、今林被告が運転を始めた時、「酒に酔った状態にあったことは明らか」としながらも、〈1〉スナックから事故現場まで蛇行運転や居眠り運転を せず、衝突事故も起こさなかった〈2〉事故直前、被害者の車を発見して急ブレーキをかけ、ハンドルを切った——ことなどを重視し、「アルコールの影響によ り、正常な運転が困難な状態にあったと認めることはできない」と判断した。

 その上で、「景色を眺める感じで脇見をしていた」とする今林被告の供述の信用性を認め、事故の原因については「漫然と進行方向の右側を脇見したことにあった」と結論づけた。



【今日のバカ:正しい判決を下せない裁判官】